2014年3月25日火曜日

赤ちゃんが必ず離乳するしくみ

離乳の開始、完了の時期について調べていたら、乳糖不耐症について書かれている高校生物の教科書をみつけた。そこには、哺乳動物に本来備わっている離乳機構について以下のように書かれていた。

 ヒトを含むほ乳類は、生まれてから乳を飲むしばらくの間は、乳汁中の乳糖を分解するために、乳糖分解酵素(ラクターゼ)という消化酵素が腸で分泌される。
 しかし、離乳とともに乳糖分解酵素は必要なくなる。大人の乳糖分解酵素の活性は、乳児の10分の1まで低下するという。そのため、牛乳中の乳糖を分解できず、腸内細菌の乳糖の分解の働きも加わって、下痢、腹痛などの症状を引き起こす。
ところで、なぜ乳中に乳糖が含まれているかといえば、乳糖は離乳調節に関わっているという。ほ乳類では、出産サイクルの調節が巧妙だ。子が一人前になり乳離れすると、乳汁分泌中に抑制されていた排卵が起き、次の子供を妊娠する準備が始まる。子の独り立ちと排卵がリンクされている。
子がいつまでも乳を飲み続けていると、次の子を妊娠できない。そうならないように、乳離れのタイミングに会わせて乳糖分解酵素の酵素活性が低下し、お腹がゴロゴロする不快感でこの乳離れが促されるようになっている。
つまり、この離乳を促す為に、乳糖という特別の糖が乳汁中に含まれるようになっている。  
(「よくわかる高校生物の基本と仕組み」より抜粋)

ミルクはもともと生後の一定期間だけ子どもが飲めるようになっていて、離乳の時期は、親が決めるのではなく子供が知っているようだ。

よく耳にする卒乳の話では、タイミングやケアなど、「いつどうやって卒乳させるか?」ということに焦点が当てられている。卒乳を焦る母親が多いためだろう。しかし、この根本の生理機構を知っていれば、些細な事を気にせず、どんと卒乳の時期を待っていられるのではないだろうか。

私自身はUNICEFやWHOが推奨していることもあり、2歳過ぎまで気長に授乳を続け、自然離乳を待ちたいと思っている。

2014年3月24日月曜日

赤ちゃんと水泳③ 教材、おもちゃなど

赤ちゃんに水泳を教える際に参考になる書籍は以下。
赤ちゃんを泳がせよう―お風呂ではじめる新生児からのスイミング
 

本は、写真が多く、文章が少ないので、読みやすく、納得できる内容。

自分の場合、狭いお風呂の中でやれる内容に限界を感じ、読んでみたが、
今まで我が子と独自にやってきた内容と大差はなかった。

おかげでお風呂でできることは、やり尽くしたことが再確認できるようになり、

やり方にも自信が持てるようになった。

赤ちゃんに水泳を教える際におもちゃがあると気が散るので良くないが、

水遊びが好きになるためには、おもちゃも有効に使えるので時々与えていた。
我が子のお気に入りのお風呂のおもちゃ、バスタイム・フレンズ
 

5種類の色鮮やかなおもちゃがセットになっているのでリーズナブルな感じ。

新生児期が過ぎ、間もない頃に投入してみたら、認識してくれず、無視、、、
少し時が経ち、おもちゃを認識してくれるようになって手を出すようになった。

しかし、月齢が低い赤ちゃんの手には、少し大きく、上手くつかめないため、

初期の頃は、上手くつかむための高度(?)な手の動きの練習用だった。

もうすぐ8ヶ月目に入る今では、手に取り、舐めるパターンが定着したので、

今現在までも水泳練習の気分転換用のおもちゃとして長らく活躍している。

2014年3月20日木曜日

赤ちゃんと水泳② お風呂入れ

新生児期までは、アマゾンで購入した新生児用ベビーバス を使い、


15分以内でお風呂を終わらせるように心掛けていた。
(タイマーを使い、時間を計りながら)

新生児期が過ぎ、水泳を教え始めてからは、大人用のバスを使い始めた。
まず、水に慣らせるために、お風呂の時間を徐々に増やしてきた。

赤ちゃんは皆お風呂が好きとよく言われるが、我が子もそうだった。
毎日赤ちゃんの様子を見ながら、お風呂の時間を少しずつ増やしていくと、
15分が30分に、30分が60分くらいにといった具合に遊ぶ時間が増える。

我が子の場合、お腹が空くのも忘れるくらい楽しむ場合が多かった。


お風呂の温度は39℃で沸かし、再沸かしはしない、これには理由があり、

再沸かしすると、お湯の出口あたりが熱くなり、赤ちゃんに良くないからだ。
また、水が徐々に冷めていくので、赤ちゃんがのぼせなくなる効果もある。

これでお風呂の換気扇をつけたままにすると、早く冷える場合があるので、

中の様子を見ながらつけたり、消したりするようにもした。

水に慣れ、お風呂遊びが好きになると水泳へと自然な流れで導ける。


2014年3月19日水曜日

赤ちゃんと水泳

以前テレビで産まれてすぐの赤ちゃんを泳がせる番組を見たことがあり、
その進んだやり方に驚き、安全性を検証したり、試そうと思ったが、
触ると壊れてしまいそうな気がする新生児期に実行する勇気は出なかった。

我が子に水泳を教え始めたのは、新生児期が過ぎたあたりからになる。
NATIONAL GEOGRAPHIC DVD あかちゃんの不思議 を見て心を決めた。
 

最初にやったのは、お風呂で赤ちゃんをうつ伏せ状態に持ち上げては手を放し、
数秒間一人で潜水する赤ちゃんの様子を見ては素早く持ち上げることだった。

赤ちゃんのことを考えると、一人では不安だったので、妻にも側に居てもらい、
万が一の事態に備え、動画記録もしながら、慎重にはじめの一歩を踏み出した。

あかちゃんの不思議 で見た通り、産まれてすぐの赤ちゃんが、本能的に泳ぐ、
立派な手足の動きなど、驚きの姿(?)を期待しながらやってみたわけだが、
我が子の場合、泳いでいると言うより、溺れているように見えたかも知れない。

3秒くらい潜水させてみたことになるが、緊張のせいか、すごく長く感じた。
水の中から赤ちゃんを持ち上げると大泣きが始まったので親として心が傷んだ。

産まれてすぐの新生児だったら違うかも知れないが、既に時が経つ場合、
本能的に泳ぐのは期待できないかも知れない。

最初の経験から後の水泳は、1秒程度の潜水を目安にするようになった。

2014年3月18日火曜日

離乳食開始時期は早い?遅い?

離乳食開始の目安として最も多く回答された項目は「月齢」で、
回答者の半数近くが生後5ヶ月から、生後6ヶ月には75%以上の人が開始したと答えている。

平成26年現在も、生後5ヶ月から遅くとも6ヶ月には離乳食を開始するよう保健所などで勧められ、多くの人が無条件的に右へならえでスタートしている。

そんな中、私はこの時期が本当に適切なのかと疑問に思っている。

哺乳反射が消失してくる、唾液の分泌が多くなる、食に興味を持ち始める、おすわりができるなど、開始の目安とされているものはいくつかあるが、それらが食事を開始するのに適していることを裏付ける根拠があるわけではない。

ちなみに昭和60年の同調査をみてみると、
回答者の半数近くが生後5ヶ月になる前に離乳食を開始していると答えている。
この時代、生後4ヶ月には離乳食を始めるのが「普通」で、生後6ヶ月以降に始めることは「少数派」だったのである。ベビーフードメーカーの販売促進活動が大きく影響しているだろう。

今では消化機能が未熟な状態での食物摂取はアレルギーを誘発する可能性があるということが言われ始め、特別な理由がない限り4ヶ月で始める人はあまりいない。

時代と共に育児の基準はガラリと変わる。
本当に子供の為に良い方向に変わるのか、メーカーなどの思惑にただ乗せられて変わるのか、よく見極めなければいけないと思う。
今の「普通」は10年後には「あり得ない」かもしれない。

そんなことを考えながら我が子は母乳のみで生後8ヶ月を迎えようとしている。

2014年3月17日月曜日

育児(赤ちゃん)とスキンシップ

7ヶ月目に入った我が子は育てやすく、親が楽できる方だ。
よく笑い、よくはしゃぐ、健康優良児ときて、ノリも良い。
泣くときはお腹が空いたか、眠いかで、見るからに理由もわかりやすく、
原因不明の泣きなど、殆どなかった。

親として嬉しいことだが、生まれ持ったものだろうか。
育児において積極的にスキンシップを図ってきた効果もあったと思う。

育児におけるスキンシップの効果についてはいつくかの実験で検証されている。
古くは神聖ローマ帝国のフリードリヒ2世が実際の赤ちゃんにやった実験。
(リンク先の学芸との関わり、生物を参照)

彼は教育を受けていない子供が最初に話す言語を知るため、
乳母と看護師に授乳している赤子に向かって何も話さないように命じた。

育ての親から愛情を与えられなかった赤子たちは全て死に、
と衝撃的な結果になっている。

最近では倫理的な問題で実際の赤ちゃんでの実験は難しいので、
Harry Harlow(ハーリハロウ)の猿を使った実験が有名かと思う。
(リンク先のMonkey studiesを参照)

彼の実験で母親から隔離飼育された猿は問題を抱えるようになり、
スキンシップが大きい役割を果たすことを示した。

実験の動画記録(Mother Love)もあり、今も確認できるようだが、
ペンシルベニア州立大学が著作権を持っていて有料で販売している。
(リンク先の大学サイトでは、225$、メディアタイプはVHSとなっている)

2014年3月5日水曜日

母乳育児 母乳の味編

母乳の成分は水分88%、炭水化物約7%と脂肪4.4%が大部分を占めており、
この構成は先進国の母親でも食料に乏しい後進国でも基本的に変わらないらしい。

しかし、母乳は調整ミルクとは異なり、毎日毎回味が変わるといわれるように、
同じ母親からの母乳でも母親の体調や食べた食事によって多少変化がある。
毎日母乳だけを飲んでいる赤ちゃんにはこの僅かな味の違いもわかるのだろう。

この味の違いは、赤ちゃんによっては許容できない場合があるようだ。

我が子が生後3ヶ月くらいの頃、授乳の際におっぱいの辺りをたたいたり、
引っ張ったり、すぐ乳首から口を外してしまったりすることがしばらくあった。
その時にはあまり気にせずに遊び飲みでも始まったのかと思っていたが、
そのうち、自分の指を差し替えてチュパチュパ吸うようになり、異変に気づいた。

ネットで調べてみると、食事の影響によりそのようなことがあり得るという話をいくつかみつけた。
試しに自分で飲んでみると、確かに以前飲んだ味とは異なる気がした。
(ほんのり甘みがありあっさりとしていたはずの母乳が、甘みが減り後味に苦みのような脂っぽさが出た感じ)

この味は我が子の好みではないようだった。
この時期の赤ちゃんにとって母乳は唯一の栄養源。
授乳量が減ることで、成長への影響だけでなく、授乳回数が増えたり、赤ちゃんが不機嫌になり親の負荷が大きくなることも考えられる。

とにかく食事を見直してみた。
いくつか母乳の質を下げると言われる食べ物がある中で、乳製品、チョコレート、惣菜の揚げ物、これらを食べた後の授乳で、我が子の授乳態度が変わることがわかった。脂肪分が多くなると嫌がるよう。

これらの食品は極力避け、粗食を心がけると我が子の飲みっぷりは元に戻った。
母乳は血液から作られているが、思っていたよりも早く影響が現れる。

ちなみに、同月齢のママ達に聞いてみたところ、
そのような経験をした人は少なからずおり、何を食べてもゴクゴク飲んでいたという赤ちゃんもいれば、カレーライスを食べたら必ず泣いて飲まなくなるという赤ちゃんまで様々であった。

味覚は人それぞれであるように赤ちゃんによって受け入れる程度の差があるのかもしれないし、母乳に影響しにくいママの体質の差ということも考えられる。

一概には言えないことなので、赤ちゃんの様子を普段からよく観察することが大切だと実感。

それにしても、赤ちゃんにとって生命線である母乳。
美味しかろうとまずかろうと生きるために飲むしかない赤ちゃんも世界にはたくさんいるだろう。

母親がこのようなことを考慮して食生活を改善する余裕のある育児ができる私の生活は、平和で幸せなことだと思う。